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USB2の起動メディア(作業用)から起動する(永続化有効)

  

起動メディア(作業用)からのMX Linuxの起動

ここからいよいよ本格的な構築作業に入ります。 USB2に作成した起動メディア(作業用)からMX Linuxを起動しましょう。

なお、言語を日本語に切り替えるだけでなく、永続化を有効にして起動します。 永続化を有効にすることで、カスタマイズ内容が次回起動時にも引き継がれます。

起動手順はUSB1の起動メディア(一時的)と同じですが、UEFIかBIOSかで手順が異なります。 お使いのPCに合わせて実施してください。

UEFIの場合の起動手順

UEFIの場合の起動手順です。 言語を日本語に切り替え、永続化を有効にして起動を行います。

1. Language - Keyboard - Timezone を選択
1. Language - Keyboard - Timezone を選択

上図のようにメニュー項目の "Language - Keyboard - Timezone" を選択してEnterキーを押します。

2. Language (lang=en_US) を選択
2. Language (lang=en_US) を選択

上図のように "Language - Keyboard - Timezone" メニューが表示されます。 メニュー項目から "Language (lang=en_US)" を選択してEnterキーを押します。

3. lang=ja_JP: 日本語 - Japanese を選択
3. lang=ja_JP: 日本語 - Japanese を選択

上図のように言語の一覧が表示されます。 一覧から "lang=ja_JP: 日本語 - Japanese" を選択し、Enterキーを押します。

4. メインメニューへ戻る
4. メインメニューへ戻る

上図のように "lang=ja_JP" / "kbd=jp,us" / "tz=Asia/Tokyo" が設定されていることを確認します。 確認したらメニュー項目の "<=== メインメニューへ戻る" を選択し、Enterキーを押します。

5. 詳細オプションを選択
5. 詳細オプションを選択

上図のようにメインメニューに戻ります。 続いて永続化を有効にしますので、メニュー項目の ">>> 詳細オプション <<<" を選択してEnterキーを押します。

6. パーシステンスオプションを選択
6. パーシステンスオプションを選択

上図のように "詳細オプション" メニューが表示されます。 メニュー項目から "パーシステンスオプション:" を選択してEnterキーを押します。

  
パーシステンス(パーシスト)が永続化のことです。
7. paersist_all を選択
7. paersist_all を選択

上図のようにパーシステンスオプションの一覧が表示されます。 一覧から "persist_all root ...(省略)..." を選択し、Enterキーを押します。

これで永続化が有効になりました

8. メインメニューへ戻る
8. メインメニューへ戻る

上図のように "パーシステンスオプション:persist_all" が設定されていることを確認します。 確認したらメニュー項目の "<=== メインメニューへ戻る" を選択し、Enterキーを押します。

9. MX Linuxの起動を実行
9. MX Linuxの起動を実行

上図のようにメインメニューに戻ります。 最初から選択されている "MX-23.6 x64 (April 13, 2025)" を選択してEnterキーを押します。

MX Linuxの起動が開始され、永続化領域の初期化に進みます

BIOSの場合の起動手順

BIOSの場合の起動手順です。 言語を日本語に切り替え、永続化を有効にして起動を行います。

1. F2キーを押す
1. F2キーを押す

上図のように画面下部にメニューが表示されます。 言語を切り替えますのでF2キーを押します。

2. 日本語を選択
2. 日本語を選択

上図のように言語の一覧が表示されます。 一覧から "日本語" を選択し、Enterキーを押します。

3. 永続化の有効化
3. 永続化の有効化

上図のようにメニューが日本語に切り替わります。 続いて永続化を有効にするためF5キーを押します。

  
Persistが永続化のことです。
4. persist_allを選択
4. persist_allを選択

上図のように永続化の選択肢の一覧が表示されます。 一覧から "persist_all" を選択し、Enterキーを押します。

これで永続化が有効になりました

5. MX Linuxの起動を実行
5. MX Linuxの起動を実行

上図のように最初から選択されている "MX-23.6 x64 (April 13, 2025)" を選択してEnterキーを押します。

MX Linuxの起動が開始され、永続化領域の初期化に進みます

  

永続化領域の初期化

続いて、永続化領域の初期化が行われます。 初期化により、rootfsとhomefsという2つのファイルが永続化領域に作成されます。

なお、homefsは/home以下の差分の保存に利用され、rootfsはそれ以外の差分の保存に利用されます。

  
つまり、例えばアプリケーションを追加すると rootfs の容量が消費され、ホームディレクトリ以下にフォントを追加すると homefs の容量が消費されるということです。

それぞれのファイルの容量は自由に決めることもできます。 今回はhomefsに20GByteを、残りをrootfsに割り当てることにします。

  
多くのアプリケーションを追加する予定なら rootfs を多めに確保しましょう。 最初に homefs に必要な容量を決め、残りを rootfs に割り当てるのがいいかと思います。

永続化領域の初期化の手順は以下の通りです。

1. 空き容量から 20GByte 引いた値を指定
1. 空き容量から 20GByte 引いた値を指定

上図のようにrootfsの容量を聞かれます。 今回は自動ではなく手動で決めますので 2 の "create custom" を選択し、続けて確保する容量を一覧から選択します

上図の例では 35.0 GiB を選択しています。 これは、空き容量 54.5 GiB からホームディレクトリに必要な 20.0 GiB を引いた数値です。

2. 残りの空き容量を指定
2. 残りの空き容量を指定

上図のように続いてhomefsの容量を聞かれます。 残りすべてをrootfsに割り当てますので 2 の "create custom" を選択し、続けて最大容量を選択します

3. スワップファイルは作成しない
3. スワップファイルは作成しない

上図のようにスワップファイルを作成するかどうかを聞かれます。 不要ですので n と入力します。

4. root と demo のパスワードを設定
4. root と demo のパスワードを設定

上図のように特権ユーザ root と 標準ユーザ demo のパスワードの変更を求められます。 それぞれ2回入力して新たなパスワードを設定してください。

  
標準ユーザ demo は後ほど削除します。 パスワードの安全性に気を配る必要はありません。
5. Enterキーを押す
5. Enterキーを押す

上図のようにEnterキーの入力待ちになります。 Enterキーを押しましょう。

6. セーブモードにセミオートを選択
6. セーブモードにセミオートを選択

上図のようにセーブモードを聞かれます。 今回はセミオートにしますので 2 の "Semi-Automatic" を選択します。

  
セーブモードとは、システム終了時に差分を自動的に保存するか、手動で決定するかを決めるものです。
  
"Automatic" を選択すると強制的に差分が保存されます。 つまり、変更内容を破棄することはできません。
  
一方、"Semi-Automatic" では、システム終了時に利用者が保存するか破棄するかを選択することができます。
7. 選択した内容が保存される
7. 選択した内容が保存される

上図のように設定した root および demo のパスワードや選択したセーブモードが保存されます。

以降の流れは前回の起動と同様です。 起動するとMX ウェルカム画面が開きますので閉じておきましょう

  

まとめ

USB2に作成した起動メディア(作業用)からMX Linuxを起動します。 言語を日本語に切り替え、さらに永続化も有効にして起動しなくてはなりません。 なお、手順はUEFIとBIOSとで異なります。

起動が開始されると永続化領域の初期化が始まり、rootfsとhomefsという2つのファイルが作成されます。

さらに root および demo のパスワードが設定され、システム終了時のセーブモードも保存されます。

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